講演者管理
ブラウザ
- iPad
これには以下が含まれます。
- 名前や住所などのプロファイル基本情報
- 終了済みトレーニングの記録
- CV や出版物などのドキュメント
- 過去および将来のイベント契約の詳細
このモジュールに含まれるオブジェクトは次の通りです:
- EM_Speaker_vod
- EM_Catalog_vod
- EM_Event_Speaker_vod
- EM_Speaker_Qualification_vod
講演者のアカウントとの関係
講演者は EM_Speaker_vod オブジェクトに保存されます。Veeva CRM 内のアカウントに講演者を関連付けることができます。講演者レコードの Account_vod ルックアップが入力されている場合、講演者レコードの名前フィールドは、関連付けられたアカウントレコードの Formatted_Name_vod 値により上書きされます。
講演者レコードをアカウントレコードに関連付ける必要はありません。アカウントに関連付けられていない講演者を作成する場合、講演者レコードの名前フィールドに入力します。検索用に、手動により入力された名前をアカウントの形式設定した名前フィールドが使用する形式に一致させる必要があります。これは、デフォルトで名、姓です。
講演者のトレーニングおよびトピック
トピックは、イベント計画時に使用され、イベントで話題にされる内容を示すものです。講演者は通常、そのトピックについてイベントで講演する前に、トピックに関するトレーニングを受けます。
使用されるイベントタイプを決定したら、イベントに使用されるトピックを保存するトピックリストを定義します。EM_Catalog_vod オブジェクトの Event_Topic_vod レコードを使用してこの情報を保存します。
講演者がトレーニングを受ける際に、講演者資格レコードを作成してそのトレーニングを文書化します。このレコードは、講演者とトピックとをリンク付けします。EM_Speaker_Qualification_vod オブジェクトは講演者のトレーニングの記録を保存します。
イベントを計画する際に、ユーザはトピックを選択することができます。選択されたトピックを使用して、イベントトピックに関するトレーニングを受けた講演者のみを表示するように講演者をフィルタリングできます。これはイベントルール設定を使用して行います。「講演者の選択およびフィルタリング」セクションをご確認ください。
講演者の資格と契約の関係
Veeva CRM には、講演者の契約済みのサービスなどのさまざまな事例に関する契約データを保存する契約モジュールを含みます。
このモジュールは 3 つのオブジェクトで構成されます:
- 契約 – 名前、発効日およびステータスといった契約に関する最上位データを含みます
- 契約品目 – 契約に関する個別の詳細を含みます。講演者の場合、これには講演者が契約された各サービスの他、関連付けられたレートを含みます。
- 契約パートナー – この契約に関連付けられる講演者の一覧を含みます。1 つの契約に複数の講演者を関連付けることができます。このモジュールを使用する場合、個別の契約品目も同じである必要があります。異なるレートとサービスで複数の講演者と契約する場合は、異なる契約を使用する必要があります。
講演者に契約を関連付けるには:
- 希望する最上位詳細で契約を作成します。
- 契約品目を追加します。講演者契約では、契約品目オブジェクトに Service_vod フィールドを使用する必要があります。このフィールドは、EM_Catalog_vod オブジェクトの Speaker_Service_vod レコードタイプを使用して定義された講演者サービスに契約品目を関連付けます。
- この契約に契約パートナーを作成します。契約パートナーで、Speaker_vod ルックアップフィールドに希望する講演者を入力します。
Veeva CRM には、講演者契約の標準レコードタイプとページレイアウトが含まれますが、カスタムレコードタイプとページレイアウトを使用することもできます。
講演者契約が有効になると、契約品目の詳細が Speaker_Qualification_vod オブジェクトにコピーされます。これにより、講演者詳細ページの 1 箇所から、講演者に関するすべての契約済みサービスとトレーニングを確認することができます。
講演者契約を使用する場合、契約パートナーオブジェクトの形式設定した名前フィールドを以下に更新して、契約パートナーレコードが講演者名の正しい値であることを確認します:
IF(ISBLANK(Account_vod__c),
IF(ISBLANK(EM_Speaker_vod__c), ""
,EM_Speaker_vod__r.Name)
,
IF( Account_vod__r.IsPersonAccount,
Account_vod__r.LastName & ", " & Account_vod__r.FirstName & IF(ISNULL(Account_vod__r.Suffix_vod__c), "", " " & Account_vod__r.Suffix_vod__c), Account_vod__r.Name ))
このフィールドの目的は、契約パートナーに参照権限を持つユーザが、講演者レコード自体への参照権限を持っていなくても、講演者の名前を表示できるようにすることです。
講演者ステータス
すべての講演者レコードにはステータスフィールドがあります。このフィールドの値は、標準で Nominated_vod と Eligible_vod です。カスタムステータスを追加できます。ただし、講演者をイベントに選択できるように、このステータスの値を Eligible_vod にする必要があります。
講演者ステータス値は自動的に設定されません。手動で設定するか、ビジネスルールに基づいて自動化する必要があります。
講演者の貢献度
講演者がイベントに追加されると、講演者の年間利用レートが増えるため、1 年間の利用レートがトラッキングできます。SPEAKER_YTD_CAPS_RESET と呼ばれる Apex クラスは講演者の年初来の経費値と使用値をリセットします。
予定され実行されると、EM_Speaker_vod オブジェクトの Year_To_Date_Reset_Month_vod と Year_To_Date_Reset_Day_vod フィールドに対して本日の日付をチェックします。これらの値が設定されていない、あるいは表示されない場合、初期値は1 月 1 日になります。
現在の日付がリセットされた日付に等しい場合、Year_to_Date_Spend_vod と Year_to_Date_Utilization_vod は「0」にリセットされ、講演者が参加しているイベントは翌年に追加されます。
このクラスが実行するよう予定されていない場合、講演者がイベントに追加された際、または経費がその講演者に記録された際にのみ値がリセットされます。その時まで、YTD の支出と使用は引き続き去年の値を表示します。
1 月 1 日以降にこのクラスを 1 回実行することに決定した場合、EM_Speaker_vod object オブジェクトの Year_To_Date_Reset_Month_vod と Year_To_Date_Reset_Day_vod フィールドが実行日に設定されていない限り、どのレコードも更新しません。その場合、YTD の使用値はリセットされた日付のイベントのみを考慮します。
講演者の貢献度のリセット
Year_To_Date_Utilization_vod は、以下の場合に EM_Event_Speaker_vod レコードの件数で再計算されます
- EM_Event_vod オブジェクトの Status_vod フィールドが Canceled_vod でない
- EM_Event_vod オブジェクトの Start_Time_vod フィールドが、Year_to_Date_Reset_Month_vod フィールド以上である
- Year_to_Date_Reset_Day_vod が、Start_Time_vod と EM_Event_vod のフィールドに次に予想される値未満である
- EM_Event_Speaker_vod オブジェクトの Status_vod フィールドが、SPEAKER_ROLLUP_STATUS_FILTER Events Management 設定で定義された値と一致する。設定が入力されていない場合、Attended_vod または Signed_vod の値を持つレコードがカウントされます。
講演者 Cap
講演者 Cap は、1 年間に HCP に譲渡できる合計金額の制約です。この金額は、個別の講演者レベルで設定することができ、EM_Speaker_vod オブジェクトの Annual_Cap_vod フィールドに保存されます。
講演者 Cap の再計算方法については、講演者の年初来 Cap のリセット を参照してください。
講演者の選択およびフィルタリング
講演者の選択には多くのコンプライアンスルールが適用されます。例えば、講演者の選択を、特定のトレーニングを受けている講演者、または特定の契約が締結されている講演者に制限することができます。
Veeva Events Management は、講演者の選択時に適用できる 3 種類のフィルタを使用します:
- 全般トレーニング – 例えば、コンプライアンスまたは講演者トレーニング。これらは、General_Topic_vod レコードタイプを使用して EM_Catalog_vod オブジェクトで定義されます。
- トピックのトレーニング – 製品の使用といった特定のトピックについて講演するためのトレーニング。これらは、Event_Topic_vod レコードタイプを使用して EM_Catalog_vod オブジェクトで定義されます。
- 契約済みサービス - これらは、Speaker_Service_vod レコードタイプを使用して EM_Catalog_vod オブジェクトで定義されます。
フィルタは、Speaker_Qualification_vod レコードタイプを使用して Event_Rule_vod オブジェクトで定義されます。イベントルールは、イベント設定を参照し、国オーバーライドを使用する能力を持ちます。これは、イベントルールが単一のイベントタイプに適用され、さらにそのイベント設定内に含まれる 1 つまたはすべての国に適用できることを意味します。イベント設定に関する詳細は、講演者管理を参照してください。
フィルタの種類には 3 つあります:
- 必須 – 講演者を選択するとこのフィルタが自動的に適用され、削除することはできません。
- 任意でオン – 講演者を選択するとこのフィルタが自動的に適用され、削除することができます。
- 任意でオフ – 講演者を選択してもこのフィルタは適用されませんが、追加することはできます。
講演者必須イベントルールを作成するには:
- イベントルールが適用されるイベント設定に進みます。
- イベントルール関連リストに進み、新規イベントルールを選択します。
- 講演者資格レコードタイプを選択します。
講演者資格ルックアップにフィルタとして使用する資格のタイプを入力します。
一般的な使用例では、イベントトピックに関するトレーニング受けた講演者のみを表示するフィルタを作成します。例えば、イベントトピックが「Cholecap の有効性」である場合、「Cholecap の有効性」について講演できるようトレーニングを受けた講演者のみを選択可能とします。このタイプのフィルタを作成するには、イベントルールの講演者資格ルックアップを空欄のままにします。
- フィルタタイプを選択します。
- 国オーバーライドを選択します (オプション)。
フィルタを使用した講演者の選択が適用されるのは次の通りです:
日本の組織では、ふりがなで講演者を検索することも可能です。
講演者選択 UI、左側に結果一覧、右側に講演者詳細が表示されます。
講演者詳細には、講演者の名前、識別子および住所の他、このイベントに既に選択済みの講演者の場合は、表示するアイコンが含まれます。講演者識別子および住所は、テキストフィールドで、講演者レコード自体に直接入力することができます。右上の検索ボックスを使用して、3 つすべてのフィールドを検索することができます。
講演者詳細パネルは、タイプが Speaker_Fields_vod のイベントルールを使用して設定可能です。表示されるすべてのデータは、Speaker_Fields_vod フィールドで設定されます。フィルタが適用されると、講演者詳細パネルの UI に表示されるのと同じトレーニングとサービスのレコード全体に適用されます。
このフィールドのデフォルト値は次の通りです:
;;CV;;Services;;RecentEvents;;Training;;Address_vod;;Status_vod;;Cap_Remaining_vod;;Year_to_Date_Utilization_vod;;
レコードに分けられます:
- キーワード – これらは講演者フィールドの定義で動作する特殊キーです
- CV – この値が講演者フィールドの定義にある場合、アプリケーションは講演者詳細の上部に「CV の表示」リンクを表示します。表示されるドキュメントは、講演者レコードの添付ファイルで、「CV」の文字で始まります (例: CV – Cassie Ackerman)。
- 「CV」で始まる添付ファイルがない場合、リンクは表示されません。
- 複数の添付ファイルがある場合、システムに最初に返された添付ファイルが表示されます。
- テキスト「CV の表示」は、VIEW_CV Veeva メッセージで定義され、編集・翻訳することができます。
- サービス – この値が講演者フィールドの定義にある場合、アプリケーションはタイプが Speaker_Service_vod の講演者資格リストを表示します。これらは契約済みサービスを表すものです。
- 有効なサービスのみが表示されます
- 有効性は以下に基づきます:
- イベント開始日がサービスの開始日と終了日の範囲内にある
- サービスが契約に関連付けられている場合、契約および契約パートナーのレコードを有効化する必要があります。
- 最近のイベント – その人物が講演者であった直近 10 件のイベントの他、イベントとイベント所有者のリストを表示します。この情報は、イベントのオーガナイザーが、この講演者とやり取りをしたことがある過去のイベントオーガナイザーと接触できるようにするためのものです。
- トレーニング – この値が講演者フィールドの定義にある場合、アプリケーションはタイプが Speaker_Training_vod の講演者資格リストを表示します。これらは、講演者が終了した全般トピックとイベントトピックのトレーニングの両方を表すためのものです。
- 講演者フィールド
- 講演者フィールドのテキストフィールドのその他のレコードには、講演者レコード上にあるフィールドが含まれます (例: 住所、ステータスおよび使用データ)。
- これらのフィールドは、講演者フィールドのテキストフィールドにフィールドの名前を入力することで UI に追加されます。
- これらのフィールドは EM_Speaker_vod オブジェクト上のフィールドである必要があります。
翌年の講演者ステータス
Events Management は、翌年の講演者 Cap に考慮されるイベントの講演者の適格性を保持するようになりました。この新しいフィールドは、翌年の Cap に考慮されるイベントについて、現在の年には不適格である講演者をスケジュールできるようにします。
例えば、Sarah Jones は、Clinton Ackerman 医師を講演者としてスケジュールしたいと考えるイベントオーガナイザーであるとします。Sarah は、Ackerman 医師が年間支出限度に近く、Ackerman 医師の適格性ステータスが期限切れであることに気づきました。しかし管理者は、Ackerman 医師のステータスを翌年も適格と設定したため、Sarah は翌年のイベントを計画し、Ackerman 医師を選択することができます。
設定
翌年の講演者ステータスを設定するには:
適切なユーザプロファイルに、EM_Speaker_vod オブジェクトの Next_Year_Status_vod フィールドに対する適切な FLS 権限を付与します:
- データ管理者 – 編集
- マネージャ – 参照
- エンドユーザ – 参照
適切なユーザプロファイルに対し、EM_Speaker_vod オブジェクトの Next_Year_Reset_Date_vod フィールドに適切な FLS 権限を付与します:
- データ管理者 – 参照
- マネージャ – 参照
- エンドユーザ – 参照
- 適切なページレイアウトに EM_Speaker_vod オブジェクトの Next_Year_Status_vod フィールドを配置します。
すべての適切な EM_Speaker_vod レコードの以下フィールドに入力します:
- Next_Year_Status_vod
- Year_to_Date_Reset_Month_vod – 詳細については、講演者の年初来 Cap のリセットをご覧ください
- Year_to_Date_Reset_Day_vod – 詳細については、講演者の年初来 Cap のリセットをご覧ください
EM_Speaker_vod レコードでこれらのフィールドが空白の場合、エラーが発生します。
使用方法
イベントに対して講演者をスケジュールしようとする際に、CRM は、イベントの日付をチェックして、そのイベントの日付に適格な講演者を表示します。講演者の適格性を確認するために、CRM は、イベントの日付が講演者の Cap リセットの月日の前かどうかステータスフィールドを参照するか、あるいはイベントのデータが講演者の Cap リセット月日よりも後であるかどうか翌年のステータスフィールドを参照します。
講演者の翌年のステータスを変更するには、適切な講演者のレコードに進み、翌年のステータスフィールドを適切な値に設定します。
- Nominated_vod – 講演者は氏名されていますが、翌年のイベントの選択にはまだ適格ではありません
- Eligible_vod – 講演者は翌年のイベントに適格です
- Expired_vod – 講演者は翌年のイベントの選択に適格ではありません
講演者の決定済みコストおよびプランニング
Events Management には、講演者の現在の年および翌年の決定済みコスト残と Cap が表示されるようになり、講演者に関連付けられたコストについてインサイトを得ることができるようになりました。これにより、イベントオーガナイザーおよびホームオフィスは、今後のコストを表示して講演者 Cap の超過を防ぐことができます。
設定
講演者の決定済みコストおよび講演者のプランニングを設定するには:
適切なユーザプロファイルに、EM_Speaker_vod オブジェクトの以下のフィールドに対する適切な FLS 権限を付与します:
フィールド データ管理者 マネージャ エンドユーザ Upcoming_Committed_Costs_vod 編集 参照 参照 Cap_Remaining_Committed_vod 編集 参照 参照 Next_Year_Reset_Date_vod 参照 参照 参照 適切なページレイアウトに EM_Speaker_vod オブジェクトの以下のフィールドを配置します。
- Upcoming_Committed_Costs_vod
- Next_Year_Committed_vod
- Cap_Remaining_Committed_vod
すべての適切な EM_Speaker_vod レコードの以下フィールドに入力します:
- Next_Year_Status_vod
- Year_to_Date_Reset_Month_vod – 詳細については、講演者の年初来 Cap のリセットをご覧ください
- Year_to_Date_Reset_Day_vod – 詳細については、講演者の年初来 Cap のリセットをご覧ください
イベントに講演者を選択する際に講演者情報パネルにこれらのフィールドを表示するには、「講演者の選択およびフィルタリング」セクションをご確認ください。
使用方法
これらのフィールドに FLS 権限が付与されていると、講演者が提供先エンティティ (Incurred_Expense_Event_Speaker_vod または Incurred_Expense_Account_vod フィールド経由) であり、経費タイプの「講演者制限に含める」がチェックされている経費ラインの決定済み経費について、これらのフィールドに値が自動的にロールアップします。
決定済みコストとは、経費ラインからの決定済み値で実際の値を持たず (つまり、実際の値が Null)、終了またはキャンセルされていないイベントに属するものです。ある支出行の実績値が 0 である場合、その支出行の決定済み値は、後援者の決定済みコストにはカウントされません。
イベントに講演者を選択すると、以下の情報が表示されます:
- Upcoming_Committed_Costs_vod – 講演者の現在の年の Cap に考慮されるイベントの決定済みコスト総額を表示します。
- Next_Year_Committed_vod – 講演者の翌年の Cap に考慮されるイベントの決定済みコスト総額を表示します。
- Cap_Remaining_Committed_vod – 実績および決定済みの経費をすべて引いた講演者の制限残を表示します。