AR コンテンツの作成

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コンテンツ作成者は、iPad デバイスに表示する CLM の拡張現実 (AR) コンテンツを作成し、製品指標、効果および情報を表示する際の工夫の幅を広げることができます。AR はモデルと呼ばれる仮想オブジェクトを、シーンと呼ばれる現実世界のレンズに重ねます。完全に仮想環境のみが周辺環境として使用される仮想現実 (VR) とは異なり、拡張現実では仮想オブジェクトとユーザの現実の周辺環境を一体化させた環境が使用されます。

Veeva CRM は ARKit 3.0 をサポートします。

ガイドライン

すべての見出しまたはラベルのフォント、位置、およびサイズはフォーマット化できません。

モデル

すべてのモデルは .dae、.obj、または .usdz ファイル形式を使用する必要があります。モデルがアニメーションを使用する場合、.dae または .usdz 形式を使用する必要があります。パフォーマンスを最適にするため、個別のモデルが 100,000 ポリゴンを超えないようにしてください。

Veeva はシーンを 10 モデル未満に制限することをお勧めします。

アニメーション

JSON ファイルで参照される各アニメーションには ID を設定する必要があります。

アニメーションには、関連付けられているオブジェクトがわかるような名前、例えば、Disposable_Syringe や Iris、Left_Artery のような名前を付けます。

マスク

マスクは、特定の角度からモデルを表示するときにモデルのすべてまたは一部を隠すことができます。マスクは 3D メッシュであることが必要ですが、どんな形にでもすることができます。マスクは JSON ファイル内で特定される必要があります。

1 つのモデルにつき使用するマスクは 1 つだけです。

テクスチャ

テクスチャは、ラスターグラフィックエディタを使用して作成および編集できます。パフォーマンスを最適にするため、ポリゴンを追加するのではなく、モデルでディテールを表現するために使用してください。

1 つのモデルにつき 2048 x 2048 テクスチャ 1 セットまでに制限してください。

ライティング

  • 編集モードのライティング - 編集モードには 3 つのノードがあります:
  • モデルの方向を示すリング
  • モデル下の平面の丸影の層
  • モデルの影が下に表示されるように、モデル上の方向指示灯
  • ロックモードのライティング - ロックモードでは特定のライティングは表示されません。シーンの唯一のライティングは、ARKit のデフォルトの周囲ライティングで、これは全体の環境のライティングによって自動的に調整されます。モデル自体にライティングを追加する必要があります。

コンテンツ作成者はシーンライティングをカスタマイズすることができます。詳細は、AR ライティングのカスタマイズを参照してください。

ファイルの準備

モデルとモデルに関連付けられているテクスチャ、通常マップ、オーディオ、およびアニメーションの最適化とテストが終わったら、モデルとアセットをフォルダに入れます。

例えば、Eye フォルダには人間の目のモデルファイルと、そのモデルが使用するその他のすべてのアセットが含まれます。

この処理を AR シーンのすべてのモデルに繰り返します。

AR モデルの作成

3D モデルの設計時には、Xcode のシーンが Y-up 軸を使用することを知っておくと便利です。モデルの使用に一致するように、軸の元の位置を設定する必要があります。例えば、モデルが水平面に座る予定である場合、元の位置はモデルの底部でなければいけません。モデルの寸法も、使用される環境によって決定される必要があります。

モデルに双方向性とアニメーションを構築する

Veeva AR に 3D モデルを作成するには:

  • モデリング: Veeva では Autodesk Maya 2017 以降が推奨されます。.dae ファイル形式をサポートする限り他のソフトウェアでも作成可能です。シーン全体の上限は約 100 万ポリゴンですディテールとポリゴンが多過ぎる場合、読み込み時間が長くなる可能性があります。レンダリング速度は、作成されるモデルのタイプに大きく左右されます。確定する前に、XCode 内で対象デバイス上のレンダリング速度をテストすることが重要です。
  • アニメーションは、モデリング処理中に作成されます。各アニメーションは JSON ファイル内の ID によって参照される必要があります。
  • マスキング: マスキングを使用している場合は、マスクを 3D メッシュにする必要があります。マスクする必要がある部分がすべてカバーされる限り、マスクはどのような形でも構いません。SceneKit にエクスポートされて組み込まれると、メッシュはマスクとして設定される必要があります。マテリアルは、読み込み中に、デフォルトの SceneKit マテリアルに変化し、透明度がほぼ 0 になり、レンダリング順序がデフォルト値よりも大きくなります。
  • エクスポート: モデルにアニメーションがある場合は、OBJ ファイルではなく、DAE ファイルとして Maya からファイルをエクスポートします。OBJ ファイル形式はアニメーションをエクスポートしません。DAE ファイルのエクスポートには時間がかかります。迅速に処理する別のコンバータを探してください。
  • テクスチャリングおよび法線マップ: Photoshop を使用して、3D オブジェクトのテクスチャと法線マップを作成または変更することができます。ポリゴンとしてモデルのディテール (しわ、傷など) を作成するよりも、法線マップを使用して処理する方が便利です。デバイスに追加の負荷やレンダリング負荷をかけることなく、より本物そっくりのモデルを作成することができます。ディテールを目立たせるには、法線マップのディテールの高さを増加します。DAE ファイルではこれらがエクスポートされないため、法線マップは、他のテクスチャと一緒に ARKit に個別に送信される必要があります。モデルの読込み時に法線マップファイルを読込むには、JSON ファイルに法線マップファイルの名前を指定してください。

3D コンテンツの作成について詳しくは、Apple の動画 Creating Great AR Experiences (素晴らしい AR 体験の作成) をご覧ください

Xcode スクリプトを使用してモデルを最適化する

Veeva AR でモデルを使用できるように、モデルが正常に動作するよう最適化する必要があります。以下の手順に従います。

  1. [model].obj ファイル (アニメーションなし) または [model].dae ファイル (アニメーションあり) として、3D モデルエディタ (Maya) からモデルをエクスポートします。
  2. モデル、すべてのテクスチャ、音声ファイル、オーバーレイ画像をフォルダ (例:[model].scnassets) に入れます。
  3. [model].scnassets フォルダの以下のスクリプトを実行して、Xcode に最適化したファイルを作成します:
  4. run /Applications/Xcode.app/Contents/Developer/usr/bin/scntool --convert [model].dae --format c3d --output [new model name].dae --force-y-up --force-interleaved --look-for-pvrtc-image
  5. モデルをテストし、アニメーション名、テクスチャなどを取得・確認するため、ARKit テンプレートプロジェクトを作成し、モデルをプロジェクトにインポートします。
  6. 元の .dae ファイルを除き、最適化したファイル、音声、オーバーレイ画像、テクスチャのみを含むフォルダを圧縮します。
  7. JSON ファイルを設定します。詳細は、AR シーンの定義を参照してください。

SceneKit を使用してファイルを最適化する方法の詳細は、このブログ記事を参照してください。