メールヘッダーの動作をカスタマイズする

各メールテンプレートは、固有の送信者、返信先および送信ドメインヘッダーを持つように設定することができます。特定のメールをユーザ (User.Email) を送信者としたい場合や、例えば常に brand@customer.com を送信者とする固定メールアドレスとしたい場合があります。これらの値を Approved Email コンテンツ管理者が設定する方法については、Approved Email コンテンツガイドラインをご確認ください。

メールヘッダーは、インターネット標準で定義され、Veeva は、これらの標準 および SPF、DKIM、DomainKeys および SenderID などのメール認証標準に準拠しています。

以下に挙げるのは、メールヘッダー値の機能説明と、それらが Approved Email 体験に及ぼす影響です:

  • 送信者アドレス – これは、すべてのメールクライアントの送信者フィールドに表示されるメールアドレスです。これは必須フィールドで、Vault のメールテンプレートドキュメントタイプで設定されます。
  • 送信者名 – これはメールクライアントが表示する記述名 (姓名など) です。Vault のメールテンプレートで設定され任意です。
  • 返信先アドレス – これは返信メールが送信される相手のメールアドレスです。これは送信者アドレスとは異なります。(設定されていない場合は、送信者アドレスに返信されます。)Vault のメールテンプレートで設定され任意です。
  • 返信先名 – これはメールクライアントが表示する記述名です。これは任意です。
  • 件名 – これはすべてのメールクライアントに表示される件名です。Vault のメールテンプレートで設定され任意です。
  • 送信メールドメイン – これは、メールの送信者の認証ドメインで、<return-path> メールヘッダーのメールエンジンにより設定されます。これは必須で、2 つの方法で設定することができます:
  • Approved_Document_vod の送信メールドメインフィールド。Vault のメールテンプレートで設定され任意です。Vault で設定されると、この値は Approved Email 設定 Approved Email ドメイン (APPROVED_EMAIL_DOMAIN_vod) で設定された値を上書きします。これにより、製品ブランド名の入ったメールテンプレートを brand.com 認証ドメインから送信することができます。NULL の場合、初期値となります (以下参照)。
  • Approved Email 設定 Approved Email ドメイン (APPROVED_EMAIL_DOMAIN_vod)。これは、メールテンプレートで値が設定されていない場合の初期値です。各ユーザプロファイルに固有のドメインを任意で定義することができます。各国で送信ドメインが異なる複数国にわたる組織において良くみられる例です。

送信者アドレスのヘッダーで使用されるドメインと同じ送信ドメインを使用するのが一般的です。例えば、送信者アドレスが user@company1.com の場合、送信ドメインを company.com と設定します。これには2 つのメリットがあります:

  • メールクライアントが、これらのドメインに不整合があるとメッセージを表示することがありません。例えば、通常 Outlook は company2.com の代わりに送信者 user@company1.com フォーマットでこのメッセージを表示します。Gmail は、通常 company2.com 経由で送信者 user@company1.com としてメッセージを表示します。
  • メールを受領者の受信箱に直接送信する方が能力がやや高くなります。

メールドメインが正しく設定されているかを確認するには、Port25 を使用されることをお勧めします。メールアドレスに結果を受信するには、アドレスを check-auth アドレスに追加する必要があります。

例えば、結果を jsmith@yourdomain.com に送信する場合、サンプルメッセージを check-auth-jsmith=yourdomain.com@verifier.port25.com に送信する必要があります。

メッセージ認証ステータスの分析が記載されたメールが返信されます。レポートは、SPF、SenderID、DomainKeys、DKIM および Spamassassin のチェックを実行します。

以下に送信者および返信先ヘッダーを Vault のメールテンプレートで設定する方法の例を挙げます。参考までに、User.Email はユーザレコードのメールアドレスを、User.Name はエンドユーザ名を使用します。ユーザ名を Sarah Jones とし、メールアドレスを sjones@company.com とします。

例 1

 

送信者アドレス

送信者名

返信先アドレス

返信先名

値の例

{{userEmailAddress}}

{{userName}}

該当なし

該当なし

送信者の表示: Sarah Jones <sjones@company.com>

返信先: Sarah Jones <sjones@company.com>

例 2

 

送信者アドレス

送信者名

返信先アドレス

返信先名

値の例

{{userEmailAddress}}

{{userName}}

replies@brand.com

カスタマーサービス

送信者の表示: Sarah Jones <sjones@company.com>

返信先: カスタマーサービス <replies@brand.com>

例 3

 

送信者アドレス

送信者名

返信先アドレス

返信先名

値の例

name@company.com

{{userName}}

該当なし

該当なし

送信者の表示: Sarah Jones <name@company.com>

返信先: Sarah Jones <name@company.com>

例 4

以下の例では force.com 受信箱をご自身の組織で設定する必要があります。返信メールの受信を管理および転送するために、カスタム Apex コードが必要です。ただし、これによりお客様は Salesforce 内で返信メールを管理し、会話スレッドを管理することができます。

 

送信者アドレス

送信者名

返信先アドレス

返信先名

値の例

name@company.com

会社のメールボックス

inbox@salesforce.com

{{userName}}

送信者の表示: 会社のメールボックス <name@company.com>

返信先: Sarah Jones inbox@salesforce.com