同期エラーの処理
同期エラーはさまざまな形で生じ、ユーザは自身のデバイスからブラウザプラットフォームに同期できなくなります。同期エラーが生じた場合には、原因を特定して適切な修正を行うことが重要です。
ユーザに同期エラーが発生した場合、モーダルは同期エラーが発生したことを通知します。[OK] を選択すると、エラータブが表示されます。より重大な同期エラーの原因となる各レコードのエラーリストと、エラーを修正するアクションリストが表示されます。
一部の同期エラーは修正できないため、削除する必要があります。
一般的な同期エラーには以下が含まれます。
- オブジェクトまたはフィールド権限が不十分
- テリトリーまたは FLS 更新によりフィールド、レコードまたはオブジェクトの表示権限がない
- モバイルデバイスからの更新をオンラインの更新とマージできない
- OLS 更新のためレコードを削除できない
- メタデータ変更による作成・更新エラー
- 追加の更新ができないようロックできるオブジェクト
- Call backdate limit
エラータブでの取り消しおよび復活
ユーザは同期エラーの原因となった変更を取消または復活させることができます。既存のレコードの更新が同期エラーの原因になっている場合、ユーザはオブジェクトの表全体がリフレッシュされる次回の差分同期中に変更を取り消すことができます。
レコードをオフラインで削除するユーザにサーバのレコードを削除する十分な権限がない場合、レコードの削除を取り消すことでエラーを解決できます。これにより次回の差分同期中にデータベースのリフレッシュがトリガーされ、削除されたレコードのすべての関係も復元されます。
クライアントの同期エラーのクリア
同期エラーが発生した際にレコードにアップロード保留がある場合、レコードの取り消しまたは復活でエラーを解決することはできません。その代わりにユーザは、最新の同期からクライアントの同期エラーをクリアすることができます。これによりユーザは、修正できない継続的なエラーを削除できます。
データ紛失を防ぐため、クライアント同期エラーをクリアする際にはサポートにお問い合わせください。
例えば、管理者が Sarah Jones のコールレコードに対するアクセス権限を取り消します。Sarah が自分のデバイスのレコードに行ったすべての変更はオンラインで同期されなくなるため、同期エラーが発生します。Sarah はエラーを修正できないため、ユーザレコードにある [クライアントの同期エラーをクリアする] チェックボックスを有効にします。このフィールドが有効化されると、Sarah はデバイスで差分同期を行いエラーを削除することができます。
[クライアントの同期エラーをクリアする] の設定
この機能を有効化するには、ユーザにユーザオブジェクトの Clear_Client_Sync_Errors_vod フィールドに対する FLS 編集権限を付与します。
クライアントの同期エラーのクリア
適切なユーザレコードでこのチェックボックスを有効にする前に、ユーザはデバイスのすべての同期エラーが修正不可能で、クリアする必要があることを確認してください。チェックボックスを有効化すると、ユーザは以前の同期からデバイス上のエラーをクリアする差分同期を実行する必要があります。
同期が完了すると、エラーがクリアされ、チェックボックスは自動的に無効になります。今後エラーをクリアするには、ユーザはもう一度このチェックボックスを有効化する必要があります。
この機能を強制フルリフレッシュと併用する場合、デバイスのデータベースはオンラインデータと一致するようリセットされます。
強制フルリフレッシュを使用する
ユーザにデータベースのリフレッシュを実行させるようにするのではなく、ユーザが次に同期するとデバイスが自動的にデータベースのリフレッシュを実行するように、管理者は Sync_Tracking_vod オブジェクトで Forced_Full_Sync_vod 同期タイプを使用することができます。詳細は、同期のトラッキングを確認してください。
ユーザが同期する際に強制フルリフレッシュを実行するには、Force_Full_Refresh_vod チェックボックスフィールドがユーザのユーザレコードで選択されている必要があります。ユーザオブジェクトの Force_Full_Refresh_vod チェックボックスフィールドに FLS 編集権限がある場合、このフィールドは強制フルリフレッシュの後に自動的に選択解除されます。フィールドに対する FLS 編集権限がない場合、ユーザが同期すると必ず強制フルリフレッシュが行われます。
オンラインエラーの管理
オフラインプラットフォームからサーバに送られたコールは、オンラインシステムに適用するとエラーを発生することがあります。管理者はオンラインのコールエラータブを使ってこのようなエラーを管理することができます。エラー発生時には、可能性のある原因: アカウントアクセスまたはロック済みコールのいずれかが表示されます。
管理者は各エラーの横にあるチェックボックスを選択して、エラーを解決または削除できます。エラーの解決を選択すると、自動的にコールのエラー解消を試行します。エラーの削除を選択すると、オフラインデバイスから同期されたコールを削除します。
Veeva への同期ファイルの送信
同期ファイルはリモート操作で Veeva サポートに送信できます。そのため必要に応じてトラブルシューティングやデータ復元を簡単に行うことができます。この機能を有効にするには、ユーザにユーザオブジェクトの Upload_VTrans_vod フィールドに対して FLS 編集権限を付与します。
このチェックボックスが特定のユーザに選択されている場合、次回にユーザが同期を実行したときにオフラインのデバイスが自動的に同期ファイルを Veeva に送信します。このアクションが実行された後に、チェックボックスの選択は自動的に解除されます。