最適価格設定ルールロジック

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価格設定ルールルールの競合により、最適価格の決定が難しくなることがよくあります。CRM に価格設定ルールロジックを追加することにより、システムが最も条件の良い割引を自動的に計算するので、担当者はお客様に最適な価格を提供しているかどうか心配する必要がなくなります。

最適価格ロジックを活用すれば、競合する価格設定ルールルールがある場合にどの価格設定ルールルールが最も条件の良い割引を提供するかに基づいて、割引が適用されるようになります。価格設定ルールルールを、契約とキャンペーンの両方に同時に関連付けることができます。どのルールが最適価格を提供するかに基づき、割引が適用されます。

例えば、製薬会社 A が製品 X を 50% 割引する契約を結びます。一方、現在の販売促進キャンペーンは 80% の割引を提供します。この場合、キャンペーン割引が契約割引より優先されます。最適価格設定ルールで、システムは最適な割引を適用します。

最適価格ロジックは、以下の価格設定ルールルールタイプに適用されます。

  • 標準価格設定ルールルール – 価格設定ルールルールが複数ある場合、階層化できる (契約または注文キャンペーンあるいはその両方に同時に関連していない)。
  • 契約
  • リベート (割引)、またはナチュラルリベート (無料品) 価格決定

価格設定ルールクラスタは、価格設定ルールルール階層を決定する論理グルーピングです。

  • 契約およびキャンペーン主導型ルール – 価格設定ルールルールレコードの Order_Campaign_vod フィールドの値と Pricing_Rule_vod レコードの Contract_vod フィールドの値で特定されます。現在、価格設定ルールルール階層で最高レベルにできるのはこれらのルールです。
  • 注文キャンペーン主導型ルール – Pricing_Rule_vod レコードの Order_Campaign_vod フィールドの値で特定されます。
  • 契約主導型ルール – Pricing_Rule_vod レコードのContract_vod フィールドの値で特定されます。
  • 標準ルール – 契約または注文キャンペーンのいずれにも関連付けられない価格設定ルールルール。これらのルールで基本価格設定ルール全般が定義されます。アカウントに関連付けられない場合も、一つのアカウントまたは一つのアカウントグループに関連付けられる場合もあります。

最適価格ロジックは、以下の価格設定ルールルールタイプに適用できます。

  • 無料品
  • 割引
  • ブランド割引

最適価格検索に関連付けられる新規フィールドは 4 つあります。

  • Best_Discount_Rule_vod – (Order_vod オブジェクト) が表示され、注文合計レベルで最適価格割引をトリガーにした価格設定ルールクラスタが格納されます。
  • Best_Discount_Rule_vod フィールドで FLS 編集権限がない場合、注文合計レベルで最適価格設定ルールは有効化されません。
  • Line_Best_Price_Rule_vod – (Order_Line_vod オブジェクト) が表示され、品目レベルで最適価格割引をトリガーにした価格設定ルールクラスタが格納されます。
  • Line_Best_Price_Rule_vod フィールドで FLS 編集権限がない場合、品目レベル割引で最適価格設定ルールは有効化されません。
  • Brand_Best_Price_Rule_vod – (Order_Line_vod オブジェクト) が表示され、その注文品目のブランドレベルで最適価格割引をトリガーにした価格設定ルールクラスタが格納されます。
  • Brand_Best_Price_Rule_vod フィールドで FLS 編集権限がない場合、ブランドレベル割引で最適価格設定ルールは有効化されません。
  • Free_Good_Best_Price_Rule_vod – (Order_Line_vod オブジェクト) が表示され、その注文品目の品目レベルで最適価格無料品をトリガーにした価格設定ルールクラスタが格納されます。
  • Free_Good_Best_Price_Rule_vod__c で FLS がない場合、ブランドレベル割引で最適価格設定ルールは有効化されません。

FLS 参照権限によって、以下の価格設定ルールルールタイプを元に最適価格設定ルールが有効化されるかどうかが決まります。

  • Discount_Rule_vod
  • Free_Goods_Rule_vod
  • Brand_Level_Rule_vod

ユーザに対して機能を有効化するには、フィールドに関連付けられたオブジェクトに対する編集権限と、フィールドに対する参照専用 FLS 権限が必要です。ページレイアウトにフィールドを追加する必要はありません。

キット品目に対して設定された割引は、最適価格設定ルールロジックによって無視されます。
同一通貨を使用する価格設定ルールルールでのみ、最適価格設定ルールが機能します。

競合する価格設定ルールクラスタが存在する場合、システムは合計値を計算し、当該注文品目の最も条件の良い割引を決定します。例えば、ある製品で、品目割引を計算するルールが 2 セットある場合:

  • 一つ目のルール (標準、契約、キャンペーン) では、数量を比較タイプとして使用します。この場合、契約に最も条件の良い割引が設定されます。
  • もう一つのルール (標準、契約、キャンペーン) では、リスト数を比較タイプとして使用します。この場合、キャンペーンに最も条件の良い割引が設定されます。

このケースでは、品目割引が二つの最適価格設定ルール割引で構成されるため (一つは契約、もう一つはキャンペーンに関連付けられる)、システムは最も条件の良い割引が「combined_vod」であると判断します。

最適価格設定ルールロジックは標準価格設定ルールルールには存在しません。標準価格設定ルールルールには階層があります。ただし、以下の表の品目割引列からもわかるとおり、アカウントグループによる割引が最も条件の良いものとなります。システムは、階層で高い位置にあるアカウント割引を比較します。

競合するルール/階層

競合する価格設定ルールクラスタ品目割引ブランド割引無料品

1 キャンペーンのある契約

5%

20%

-

2 キャンペーン

3%

15%

5

3 契約

9%

5%

6

4 標準 (アカウント)

4%

-

-

標準 (アカウントグループ)

15%

6%

-

標準 (基本)

5%

5%

2

この例では、どの競合品目割引ルールを比較するかを決定するために、価格設定ルールエンジンが 4 つの価格設定ルールクラスタを解析します。比較対象はイタリック体で表示されます。競合ルールの標準セットでは、最適価格設定ルールロジックは適用されません。システムは、価格設定ルールルール階層で最も高い位置にある標準ルールの値を選択します。